たまには部屋をかたづけようよ

部屋を片付けせなあかんと思いつついつも放置プレイ。そんな自分の日々の想いをつづった日記系ブログですよ?

最近書いた記事

○○峠の走り屋(後編)


オカルト】【カミカゼエース先輩シリーズ○○峠の走り屋(中編2)の続きです。


 後日、S先輩がKさんから聞いたという、今回の事の真相について連絡をくれた。

 S先輩がKさんに今回の件の話をしつつ、お札を見せたところ、Kさんからは意外な言葉が返ってきたという。

「えっ! 相手は本物の人間だったんですか?」

「どうやらそうらしい。オレも最初聞いたときびっくりしたよ。でもKが言うには、そもそもあのお札は霊だから反応する、というわけではなく、”悪意”に対して反応するものだったらしい。だから相手が霊でなく生身の人間でもオレ達に対して悪意を持っていれば反応するんだとよ。そして生身の人間であるという証拠として、あのお札に悪意の思念が明らかに強く残っていたらしい。もし相手が本物の霊だった場合はあそこまで強い思念は残らないそうだ。そしてその強さから、相手は相当強い恨みを持っていたんじゃないか? とも言っていた。ただそれはオレ達だからというわけではなく、あの峠に来る特定の相手に対してだったらしいから、それが今回たまたまオレ達がターゲットになっただけのようだ」

「その特定の相手って誰のことを言ってるんでしょうね?」

「それはKも『わからない』と言っていた。おそらくそいつが、あの峠で相当恨みに思うような何かがあったんだろう」

「でも、相手が本当に人間だったということなら、今回謎に思っていたことがやっと判明しましたよ」

「なんだ? それは」

「まずですね。車の正体ですけど、自分達が駐車場で時間待ちしていた時に、駐車場に来た車がいたじゃないですか? フロントグリルに付いていたライトからして、やはりあの車が今回のインプレッサで間違いないと思います。色が黒かったせいもあって、あの時車種までわからなかったのも盲点でした。ただ、あの車のマフラーって爆音させてたじゃないですか。でも煽られている時とか、追い越されたときにはマフラーの音が聞こえなかった。それが今回本物の霊だと勘違いする原因の一つだったんですが、あれのからくりはいたって簡単なんですよ。車内からマフラーの音量をコントロールできるやつがあるんです。おそらくそれを使ってたんだと思います」

「ほぉ。なるほどな。でもそうなると、あの神出鬼没度合いはどう説明するんだ? あの車はオレ達より先に出て行ったんだぞ。しかも一旦追い越して行ったのに、また後ろについてきたじゃねーか」

「うーん。それは自分も自信がないですが、たぶんあの峠道には自分達が気づかなかった横道があったのかもしれません。何せ自分達があの峠に行ったのは初めてだったし、あれだけ暗かったですからね。あと最後スピードバンプの手前で突然消えたように見えたのも、手前に横道があったのかもしれませんね。とにかく一つだけ確かなのは、相手はあの峠を熟知していた、ということだと思います。なにせあの真っ暗な中、ライトもつけずにあれだけのスピードでかっ飛んでいけるくらいですからね。」

「んっ? なんかその話は噂にあった事故った走り屋みたいだな」

「そう! それなんですが、もしかするとその噂も相手の作り話だったんじゃないですか? 単に獲物をおびき寄せるためのエサとして、わざとそういう噂を広めていたのかもしれませんね」

「確かにオレが聞いた噂も人づての人づてだったから、そうだったという可能性は否定できないな」

「そして、もしそれが本当なら、インプレッサがあの時間帯に駐車場に来たのも、獲物がいるかどうかを確認するためだったのかもしれません。そして今回はちょうど自分達がいた。あっちも駐車場にしばらく止まってましたけど、それは自分達が”噂の時間まで待っている”ということを確認するためだったのかもしれません。それで狙いをつけて、普通の車だと思わせるためにわざと爆音をさせて自分達より先に出て行った。そして途中どこかで待ち伏せしてて、その後は自分達がやられたとおり、ですね」

「しかし、ライトもつけずにかっ飛んでいくのといい、まるで霊現象かと思わせるような手口といい、あのインプレッサ乗りは絶対、精神的にイカレているとしかいいようがないな」

「そうですね。こうなると悪意なんて生易しいもんじゃなく、明らかに殺意を持った故意犯としかいいようがないですね。いったい何に対してそこまでの恨みを持っているというんでしょうね?まったくもってそんな奴の餌食にならなくて良かったですよ。まぁ、S先輩は頭に血が上ったせいで、代わりにスピード違反で捕まってしまいましたけどね」

「おい、それはイヤミかよ。それはともかくよ。そのスピード違反で捕まったこともKに言ったんだよ。そうしたらKがなんて言ったと思う?」

「えっ? 何か言ってたんですか?」

「Kが笑いながらな『私は確かにお札が赤くなったら注意してくださいね、とは言いましたけど、同じ赤い紙でも、赤切符のことをいっていたわけじゃないですからね。私はそこまで面倒見切れませんよ』なんてぬかしやがった」

「ちょ、それKさんうますぎ。だから言わんこっちゃないんですよ。あの時自分はちゃんと止めましたからね。自業自得ですよ」

「それはわかってる。そして正直言って、オレはオカルトスポット巡りには懲りたっつーとこもあるんだよ。そこでKからいい話を聞いたんだよ」

「いい話? それは何ですか?」

「以前、Kがお婆さんからオカルトスポット禁止令出てただろ。あれ、条件付で許可されることになったらしい」

「えっ、そうなんですね! でもその条件って何なんですか?」

「実はお婆さんのところには、お婆さんの霊能力を頼っていろいろ霊絡みと思われる事件や現象についての相談事が多く来るらしい。それとお婆さんはKが持つ潜在的な霊能力に期待しているらしく、それをもっと高めさせたいらしい。だからKにはその修行も兼ねて、お婆さんのところに来る相談事の解決を手伝わせることにした。それが許可のための条件ということらしい。ただ実際にオカルトスポットに絡むような相談事があったとしても、霊経験が少ないKでも問題ない場所となると限られるため、実質Kがオカルトスポットに行くようなことは、ほとんどないだろうとのことだ」

「うーん。それじゃあんまり意味なくないですか?」

「まぁ、それはそうなんだが、遊びでオカルトスポットなんかに行くもんじゃないってことは、Kが散々お婆さんから叱られたことからも十分わかったし、しかも今回のスピード違反のこともあるだろ? だからさっきも言ったとおり、さすがのオレでも懲りたんだよ。それでこの前の実験施設の件でKに迷惑をかけてしまったこともあるし、『オレにもその相談事とやらの解決の手伝いをさせてくれ』と言ったら、Kが喜んで了解してくれたよ」

「あっ、それS先輩だけずるいですよ。自分もKさんのお手伝いをさせてくださいよ。そうKさんには伝えておいてくださいね」

「あぁ、わかったよ。伝えておく。ただオレ達2人が、Kの足手まといにならないようにだけは十分気をつけないとな」

「そうですね。そこは頑張りましょう」




 ということで、今後はオカルト絡みの相談事の解決を手伝うことになった。
 しかもKさんのお手伝いが出来るということは、以前よりもKさんに会う機会が増えるということで、自分としても張り切り甲斐があるってもんですよ。

 えっ、下心ありまくりだろって?
 いやいや、決してショートボブ+メガネっ娘萌え目当てじゃない……、ですよ。
 そ、そういうことにしておいてください(でもKさんには一発でバレるだろうな……)


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