逆境に負けない木
IXY 600F
以前のエントリ(祖父母の家にあった祠の話)で載せた失敗写真の祠もこのすぐそばにある。実は今回そのリベンジをしようと思い、通勤時間に余裕を作り再度寄ってみたのだった。しかしまた同じものを撮ってもつまらないのでやめ、代わりに川べりまで行って川の風景を撮ってきた。
そして写真を撮影して気づいたことがある。それはこの写真の左側に写っている木のことだ。
この風景は通勤経路であることもあり、かれこれ十何年も見てきているのだが、この木がいつのまにかこんなに大きくなっていたことに、今回初めて気づいた。
確かに毎日見てはいたが、そこまで意識して見た事がなかったため、今まで気づくことがなかったのだ。
そして、よくぞここまで大きくなったものだ、と感心した。
というのも、この木は見てのとおり川の堤防内に生えている。
この川は台風などで上流からの水量が多くなると、川岸の堤防まで水かさが増すことがあり、その場合この木は濁流の中に飲まれることとなる。
その時は濁流の水の勢いのみならず、上流から流されてくるいろんなモノがこの木にぶつかることも多々あったと思うが、それでこの木が折れるようなこともなくここまで生長することができた。そのことに感心したのだ。
それを思うと、改めて植物の生命力のすごさというものを感じざるを得なかった。
撮影後そうやってこの木に思いを馳せ、その木の堂々たる姿を見ていると、それがまるで『どうだい? すごいだろ?』と誇らしげにいいたげな姿に見えてきて、自分は思わず苦笑いしてしまった。そして心の中でこう思った。
『そうだな。おまえはどんな逆境にも負けずにそこまで大きくなれたんだから、確かにすげーよ』
この木は、これからも逆境に負けることなく生長し続けることだろう。
そして、自分もこの木のように逆境に負けない人生を送れるようになりたい、と願うのであった。