子どもの頃の神社の思い出
DMC-GF1 20mm RAW現像
同じ神社でも、神主さんが常駐しているような大きな神社よりも、参拝者があまりいない小さな神社の方が好きだった。
たぶん子どもの頃から1人でいることに慣れていたため、無意識に人が少ないところを選んでいたのかもしれない。
その中でも特に夜の帳が下りて、かがり火が焚かれた神社は大のお気に入りだった。普通の子どもなら、誰もいなく周りが暗い境内は怖いと思うだろうが、不思議と自分は平気だった。
かがり火の明かりだけで照らされた誰もいない境内。
その奥には拝殿があり、こちらもかがり火でうっすらと照らされている。
それらから醸し出される、とても厳かな雰囲気。
夜の静けさの中、たまに聞こえるのは風で木々が揺すられ葉が擦れる音だけ。
まるでそこだけが別空間であるかのような錯覚すら覚え、誰もいないことがさらにそれを強く印象付けている。
それゆえに「やっぱりここは特別な場所なんだ」と感じて、子ども心にワクワクしたことを今でも強く覚えている。
#実は、今もこういう風景を想像するだけで心が躍るのは内緒だ(笑)子どもの頃もこの感じが恐怖感より勝っていたからこそ怖くなかったんだろうな。
写真の神社は自宅近くにある神社で(こう言っては失礼かもしれないが)参拝客がほとんどいない小さな神社だ。
今回はブログネタになるような写真が撮れないかと思い、ここに来てみた。
実はこの神社も自宅同様、津波被害にあった。
写真では、ぼやけていてわかりにくいかもしれないが、写真中央付近の赤い床のところに、横に細長いプレートみたいなのがあるのがわかるだろうか?これは「津波がこの高さまで来た」ということを示したプレートだ。
津波被害は受けたが、沿岸部近くの神社は津波で本殿ごと流されたり壊されたりしたところが多かった中で、ここは本殿が無事残ってくれたのは不幸中の幸いだったと言えるだろう。
二度とあのような災害は起きてほしくない。そういう気持ちをこめてお祈りしてきた。
神社は好きだが、神社に行く機会というものは実はあまりない。精々初詣の時か、神社でお祭りがあるときくらいなものだ。
当初はブログネタの写真目的でこの神社に来てみたのだが、意外にも「子どもの頃の神社の思い出」を思い出すきっかけを作ってくれた。
それに感謝し「今日のいいこと」はこれに決めることにした。
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