巫女のMさん(後編)
【オカルト】【カミカゼエース先輩シリーズ】巫女のMさん(中編4)の続きです。
「ふあー。良く寝た。って、あれ? ここウチじゃないじゃん。そっか、飲みに来てたんだっけ?」
「あ、やっと起きてくれましたね。さっきはすみません。自分が店員さんに注文し間違えたせいで、ウーロン茶じゃなく、ウーロンハイをMさんに渡してしまったようです。すみませんでした」
「はっ? アタシはさっきお酒飲めないっつっただろ? なに人の話きーてんだよ?」
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【オカルト】【カミカゼエース先輩シリーズ】巫女のMさん(中編3)の続きです。
「Kさん、Mさんは何のことを言ってるんですか?」
「あ、これは自分だけ霊感がないことを言っているんだと思います。以前、私の女系家族の中でMだけ霊感がないことはお話させていただきましたけど、Mはずっとそれをコンプレックスに思ってて、大人になるにつれその思いがより一層強くなったみたいで、それでグレたというわけでもないんでしょうけど、今はこんな格好して……。でも昔はすごく気が優しくて、素直でいい子だったんです。Mだけ霊感がないことはすごくかわいそうに思ってるんですけど、こればかりはどうしようもないから……」
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【オカルト】【カミカゼエース先輩シリーズ】巫女のMさん(中編2)の続きです。
「で、さっきの話の続きなんだけどさ、今度いつ行くんよ?」
「あ、いや、今後はKさんのお婆さんから依頼がないとオカルトスポットには行けないから……。ところでKさん。お婆さんからの依頼って何か聞いてますか?」
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【オカルト】【カミカゼエース先輩シリーズ】巫女のMさん(中編1)の続きです。
店内に入ると4人用の個室に案内され、自分とS先輩、KさんとMさんがそれぞれ並んで座った。
「とりあえずビールでいいですよね? じゃ、生中4つで」
自分が店員さんにそう言ったところ、Mさんが口を挟んだ。
「ちょいまち、アタシお酒飲めないんで、ウーロン茶にしてくれっかな?」
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【オカルト】【カミカゼエース先輩シリーズ】巫女のMさん(前編)の続きです。
あとは妹のMさんを待つだけなのだが、待ち合わせ時間を過ぎてもMさんは来なかった。
もっとも実家から市内中心部に出てくるのに、交通機関を乗り継いでくる必要があるから、時間がかかっているのかもしれない。
そして待ち合わせ時間から20分ほど経った時に、突然「うーっす」と声をかけてきた女性がいた。
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